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MassiveMIMOの展望と求められる要素技術

11月開催 電気系セミナー  更新日:2019年10月 1日
 セミナー番号【911409】11/21 講師4名
★ 実際の性能と伝搬解析、評価から、5G技術の今後を読み解く

MassiveMIMOの展望と求められる要素技術


■ 講師
1. 新潟大学 工学部 准教授 博士(工学) 西森 健太郎 氏
2. 三菱電機(株) 情報技術総合研究所 マイクロ波技術部 マイクロ波送受信機グループ グループマネージャー 中溝 英之 氏
3. 電気通信大学 名誉教授 博士(工学) 唐沢 好男 氏
4. (株)構造計画研究所 電波技術部 博士 チン ギルバート シー 氏
■ 開催要領
日 時 :
2019年11月21日(木) 10:00~17:00

会 場 : [東京・五反田]技術情報協会 セミナールーム
聴講料 :
1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税抜)〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。


プログラム

<10:00~12:00>

1.MassiveMIMOの基礎と実際

新潟大学 西森 健太郎 氏

 
【講演ポイント】
 Multiple Input Multiple Output (MIMO)伝送技術は,送受に複数のアンテナを有することで,限られた周波数帯域で通信容量を増大する技術として注目されており, 今年の秋から試験導入される第5世代移動通信(5G)システムでは,基地局のアンテナ数をユーザ数よりも多くするMassive MIMOと呼ばれる技術が採用されている.
 本講義では, MIMOからMassive MIMOの要素技術と実際について述べる. MIMO, マルチユーザMIMO, Massive MIMOの流れと要素技術,およびチャネル容量をについて解説するとともに, 実際の性能限界や実装上の課題,装置の紹介等を行う.

1.MIMOの基礎
 1.1 MIMO/信号処理アンテナの歴史
 1.2 MIMOの動作メカニズム
 1.3 MIMOのチャネル容量
 1.4 MIMOの信号分離技術
 1.5 マルチユーザMIMOの制御方法
2.Massive MIMO技術
 2.1 コンセプトと技術課題
 2.2 Massive MIMOのチャネル容量
 2.3 Massive MIMOの通信効率評価
 2.4 ハイブリッドビームフォーミング
 2.5 マルチビームMassive MIMO
3.MassiveMIMOの実際
 3.1 収容ユーザの限界
 3.2 実装上の課題
 3.3 キャリブレーション技術
 3.4 実験評価装置及び結果例
4.今後の展望

【質疑応答・名刺交換】
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<13:00~14:00>

2.5G基地局向け超多素子アンテナシステム開発の取り組み

三菱電機(株) 中溝 英之 氏

 
【講演ポイント】
 第5世代(5G)移動通信システムには,急増する移動通信のトラフィックを収容するために超高速伝送が要求されている.
その実現に向けて,広帯域幅を確保できる28GHzなどの高SHF帯の利用が進められており,
同帯域で大きくなる伝搬損失を補償しながら同一周波数同一時間に複数信号を空間多重伝送するMassive MIMO 技術は5Gに有効な手段となる.
高SHF帯でMassive MIMOを低回路規模で実現する方式として,アナログビームフォーミングとデジタル信号処理とを融合したハイブリッドビームフォーミングシステムの研究開発が進められている.
 本講座では,ハイブリッドビームフォーミングシステムにてアナログビームフォーミングを担うアンテナRFフロントエンドモジュールの開発内容とともに,
ハイブリッドビームフォーミングシステムにて実施した高速伝送実験の結果を示す.

1.背景
2.28GHz帯 Massive MIMOシステムへの要求
3.ハイブリッドビームフォーミングシステムの開発内容
 (1) アンテナRFフロントエンドモジュール
 (2) 16多重伝送実験
4.まとめ

【質疑応答・名刺交換】
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<14:10~16:10>

3.Massive-MIMOの情報伝送能力について

電気通信大学 唐沢 好男 氏

 
【講演ポイント】
 第5世代移動通信システムで標準化が進められているMassive MIMOの具体的な伝送方式から離れて、 基本伝送方式での情報伝送能力(通信路容量)を探る。
 Massive MIMOは、MIMOのアレー規模を大きくしたと言う量的な拡張だけではなく、機能的な意味での拡張がある。
 また、伝送特性評価においても、MIMOの規模を大きくするとその理論的算定が極めて複雑で困難になるが、大規模であることに現われる特徴を捉えた理論(漸近固有値分布)を適用すると、簡易な評価が可能になる。
 さらに、Massive MIMOでは、全体のサイズを抑えるためアンテナ間隔を狭くしたい要求があるが、そうすると素子間に相関(空間相関)が発生する。
 これがマイナスかプラスかと言う議論もある。これらの点について、平易に、かつ、直感的な理解が得られるような講義をしたい。
 本講義では、基本的にpoint-to-point(シングルユーザ通信)リンクでの情報伝送能力を扱うが、最後にpoint-to-multi-point(マルチユーザ通信)への拡張について述べる。

1.MIMOとMassive MIMO
 ・Massive MIMOはMIMOの規模を大きくしただけ? No.
 ・検討対象とする伝送方式
2.通信路容量(Channel capacity)
 ・情報伝送能力の指標としての通信路容量
 ・通信路容量は通信路行列の固有値特性によって決まる
3.ランダム行列の漸近固有値分布
 ・Massive MIMOの通信路は大規模ランダム行列で表される
  (大規模行列には大規模であることを特徴とする性質がある(漸近固有値分布))
 ・種々の大規模行列に現われる漸近固有値分布
 ・完全ランダムな通信路における漸近固有値分布:マルチェンコ・パスツール則
4.MIMO伝搬チャネルモデル
 ・基本伝搬モデル
 ・パスの角度広がり・アンテナ素子間隔とブランチ間相関(空間相関)
5.見通し外通信路(レイリーフェージングチャネル)と見通し内通信路(仲上・ライスフェージングチャネル)
 ・固有値分布と通信路容量
 ・空間相関は情報伝送にマイナスかプラスか
 ・見通し内伝搬では並列伝送(マルチストリーム伝送)はどの程度可能か
6.マルチユーザ通信への応用
 ・符号分割多重(CDM)とMassive MIMOの空間多重原理に見るアナロジー
 ・理想から現実へ、現実から理想へ

【質疑応答・名刺交換】
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<16:20~17:20>

4.5G及びMIMOにおける電波伝搬シミュレーション

(株)構造計画研究所 チン ギルバート シー 氏

 
【講演ポイント】
 5Gの周波数割り当てが決まり、今後ローカル5Gを含め5Gの利活用が増えていきます。5G及びMIMOによる超高速モバイルデータ通信を安定提供するには、電波伝搬の検証が重要です。
従来使用されてきた電波伝搬の推定式では、5G及びMIMOの検証には不十分です。本講座では、3次元電波伝搬解析による5G及びMIMO評価について紹介します。

1.5Gの背景
 1.1 移動通信システムの進化
 1.2 5Gの主要性能
 1.3 5Gの実現に必要な項目
2.電波伝搬の評価
 2.1 電波伝搬シミュレーション
 2.2 レイトレース法による5G評価における課題
 2.3 拡散散乱のモデル
 2.4 拡散散乱の事例
 2.5 MIMOビームフォーミングの事例
3.まとめ

【質疑応答・名刺交換】