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触感の定量化と感性価値向上

7月開催 化学系セミナー  更新日:2019年6月 4日
 セミナー番号【907224】7/22 講師4名
★「安心感」「しっとり感」「上質感」などを数値化するには?
★感性価値と素材の物理特性は、どう関係しているのか?

触感の定量化と感性価値向上


■ 講 師


1.名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 教授 佐野 明人 氏

2.(国研)産業技術総合研究所 研究員 金山 範明 氏

3.信州大学 特任教授、感性工学会理事 西松 豊典 氏
 

4.兵庫県立工業技術センター 材料・分析技術部 主席研究員 佐伯 光哉 氏

■ 開催要領
日 時 :
2019年7月22日(月) 10:00~17:00

会 場 : [東京・五反田] 日幸五反田ビル8F 技術情報協会 セミナールーム
聴講料 :
1名につき60,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。


プログラム

【10:00-11:30】

1.知られざる触感デザインの世界

●講師 名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 教授 佐野 明人 氏

 
【習得できる知識】
ヒトの触知覚メカニズムに基づく触覚技術の産業応用に関する知識(新発想法)

【講座の趣旨】
視覚あるいは聴覚と同様に、触覚でもセンサあるいはディスプレイと言った優れた工業製品を生み出すことは、一つの大きな目標である。ここで、できる限り元の触知覚現象に手を加えることなく、簡単な力学的作用で新たな付加価値を生み出すことに多くの関心が寄せられている。触覚応用のヒントは、研究室内のデザインされた実験環境よりも、身近な触覚の世界に隠れている。特に、ものづくりの現場にヒントが多い。そこには、触知覚に関わる原理が隠れている。触覚の本質は能動触である。皮膚、爪および機械受容器の構造には巧妙な触覚情報処理機構が仕組まれており、その特徴は力学で議論することができる。重要なのは、既成概念を取り払い、一見不可能に思えるが実は可能であるかも知れないと信じることである。本講演では、いくつかの実例を通じて、知られざる触感デザインの世界を紹介する。

1.触覚技術のパラダイムシフト
 1.1 これまでにないものづくり(不可能を可能に)
 1.2 第3の触感製品

2.触覚の増強と触覚コンタクトレンズ(ボディの面歪を瞬時に検知)
 2.1 メリヤス編みの軍手による皮膚変形
 2.2 触覚コンタクトレンズ

3.触覚の操作と触覚ネイルチップ(官能評価)
 3.1 爪変形が触覚に与える影響
 3.2 触覚ネイルチップと指先の応力分布

4.触感の生成とソフトフィール硬質面(内装部品に新たな付加価値)
 4.1 触覚の錯覚
 4.2 剛性(物理量)とソフト感(感覚量)を独立設計

5. その他

【質疑応答】
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【12:10-13:40】

2.触感つくる身体と心、脳メカニズム

●講師 (国研)産業技術総合研究所 研究員 金山 範明 氏

 
【習得できる知識】
・身体接触から感情評価に至る生体・神経メカニズムの基礎知識
・脳波を用いて感性的・感情的な評価を測定する方法
・触感に関わるこれまでの認知科学・神経科学研究の動向

【講座の趣旨】
人はモノに触れることその対象が、どんな性質を持ち、自分にとってどのような存在であるかを感じ取る。母子接触のような人にとって心地よい触感に脳科学的にアプローチするにはどうしたら良いのか、最新の研究動向から考える。

1.現在の脳科学で感性はどこまで捉えられるか
 1.1 感性を読み解く手がかりとしての心理学
 1.2 感覚・知覚・認知・感情・感性の違い
 1.3 五感と心理学・認知科学
 1.4 五感と脳
 1.5 多感覚統合と脳
 1.6 感情反応・感性評価と脳

2.触知覚のメカニズムとその神経基盤
 2.1 触知覚に関する心理学・認知科学的研究
 2.2 触知覚を支える受容器
 2.3 触知覚を伝える神経線維
 2.4 CT神経線維の発見と快触感の関係
 2.5 触知覚に関わる皮質領域
 2.6 想定される脳内ネットワーク

3.脳を捉える手段とその限界
 3.1 現状の非侵襲脳測定法の概観
 3.2 fMRIで捉える触感関連脳反応
 3.3 脳波で捉える触感関連脳反応
 3.4 脳を簡便に測るには
 3.5 脳波を用いた簡便な脳計測とその限界

4.融合科学としてのコグネティクス
 4.1 認知神経科学の限界と克服方法
 4.2 コグネティクスの考え方
 4.3 産学連携研究の重要性と今後の研究のあり方
 4.4 産業場面で脳科学を使う方法

【質疑応答】
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【13:50-15:20】

3.ヒトの触知覚と製品の「快適性(心地)」の数値化について

●講師  信州大学 特任教授、感性工学会理事 西松 豊典 氏

 

【習得できる知識】
・快適性(心地)の官能検査結果をどのように解析し、まとめる方法
・快適性(心地)を製品の物理特性より数値として予測する手法について

【講座の趣旨】
最近、快適性(心地)が様々な製品の魅力に大きな影響を与えています。特に、各製品のコンセプトにマッチした快適性(心地)を数値化することは重要です。触知覚に基づいて評価されている製品の感性品質である快適性(心地)をどのような官能検査手法を用いて実験、評価・解析したらよいかについて、研究事例に基づいて解説します。

1.ヒトの触知覚機能について

2.人間快適工学とは~快適性(心地)を数値化するには,どうしたらよいか~

3.「快適性(心地)」を評価する官能検査方法について
 3.1 3種類(一対比較法,SD法,順位法)の官能検査方法の長所・短所
 3.2 官能検査を行う前の準備(被験者の選び方,被験者数,試技,評価形容語,実験環境の選定)
 3.3 被験者の判定能力の検定について
 3.4 一対比較法で評価した官能検査結果を数値化するには
 3.5 SD法で評価した官能検査結果を数値化するには

4.触知覚による「快適性」の研究事例について
 4.1 ステアリングホイールの「握り心地」を物理特性から数値化するには
 4.2 インパネの「触感」を物理特性から数値化するには

【質疑応答】
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【15:30-17:00】

4.触感の可視化と製品応用事例

●講師  兵庫県立工業技術センター 材料・分析技術部 主席研究員 佐伯 光哉 氏
 
【習得できる知識】
・触感と物性評価の関連付けによる「見える化技術」
・ゴム材料特有の触感である「べたつき感」の評価方法
・プラスチックを例にしたミクロサイズの凹凸付与による触感のデザインの方法
【講座の趣旨】
ゴム製グリップの触感評価を例に触感評価の方法を解説する。主観評価と触感に関係する物性値との相関関係から統計的に数値化を試みる。さらに物性に関する相関の大きい特徴値の抽出方法として、ゴム材料特有の「べたつき感」を例に紹介する。また、材料の質感を簡単に制御する例として、表面の凹凸付与により表面の質感を制御した例を紹介する。

1.触感評価の手法
 1-1 主観評価
 1-2 物性評価
 1-3 数値化による評価

2.触感評価の具体例
 2-1 グリップに使用するゴム材料
 2-2 ゴム製グリップの触感評価

3.触感の精度向上について
 3-1 推定値の精度向上
 3-2 べたつき感の評価方法

4.触感に関係の深い特徴値の抽出
 4-1 摩擦時に指に加わる力
 4-2 摩擦波形と周波数特性

5.簡単な質感の制御について
 5-1 質感表見の方法
 5-2 シボ(表面凹凸生成)による質感制御
 5-3 シボのある表面の触感評価

【質疑応答】