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分子動力学シミュレーションを用いた材料開発と、その適用事例

10月開催 電気系セミナー  更新日:2018年9月 6日
 セミナー番号【810414】10/24 講師4名
★分子シミュレーションを産業分野、材料開発で応用するためのメリット、ポイントは?
★高分子やゴムの設計、粘接着界面、構造解析、、、様々な場面でのシミュレーションの適用事例を詳解!

分子動力学シミュレーションを用いた材料開発と、その適用事例


■ 講師
1. (国研)産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 主任研究員 博士(理学) 森下 徹也 氏
2. 横浜ゴム(株) 研究本部 小石研究室 課長補佐 小島 隆嗣 氏
3. 住友重機械工業(株) 技術研究所 ソリューショングループ グループリーダ 理事 市嶋 大路 氏
4. 日東電工(株) 研究開発本部 サステナブル技術研究センター 管理職研究員 薬学博士 島津 彰 氏
■ 開催要領
日 時 :
平成30年10月24日(水) 10:00~17:00

会 場 : [東京・五反田] 技術情報協会 8F セミナールーム
聴講料 :
1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円(税抜)〕


※定員になり次第、お申込みは締切となります。


プログラム

【10:00~11:30】

1.初めての分子動力学シミュレーション -基礎理論とノウハウ-

(国研)産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 主任研究員 博士(理学) 森下 徹也 氏

 
【講座概要】

自然界における様々な物理・化学現象を解明するための数値シミュレーション手法の一つに、分子動力学(MD)シミュレーションがあります。
この手法は、原子・分子レベルから物質の性質を予測することが可能なシミュレーション手法であり、近年は学術分野に加え、幅広い産業分野で重要な開発ツールとして位置付けられています。
本講義では、MDシミュレーションの基礎として、数値計算アルゴリズムや原子間相互作用(力場)、さらには統計力学とMDシミュレーションの関係を解説し、更に時間が許せば、温度・圧力制御可能なMD手法などの話題を紹介する予定です。


1.分子シミュレーションの位置づけ

2.ミクロを見る
 2-1 原子に対する運動方程式の扱い
 2-2 原子間相互作用(原子にかかる力)

3.マクロを見る
 3-1 MD計算と熱統計力学
 3-2 各種物理量の評価

4.温度・圧力制御法
 4-1 Andersenの方法
 4-2 能勢の方法

5.まとめ


【質疑応答】
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【12:10~13:40】

2.繰返し伸長変形におけるフィラー充填ゴムの粗視化分子動力学シミュレーション

横浜ゴム(株) 研究本部 小石研究室 課長補佐 小島 隆嗣 氏

 
【講座概要】

タイヤの主材料であるフィラー充填ゴムは、主に高分子材料のゴムとカーボンブラックやシリカ等の充填剤で構成される複合材料です。
このフィラー充填ゴムには、マリンス効果と呼ばれるひずみ履歴依存性が広く知られており、これまで多くの研究対象になってきました。
タイヤは繰り返し変形するため、材料開発においてはこのひずみ履歴依存性のメカニズムを解明し制御することが求められます。
我々は、分子動力学を用いて繰り返し伸張変形下でのフィラー充填ゴムの力学応答を再現しました。
変形途中での分子鎖の運動やフィラーモルフォロジーの変化を解析することで得られた分子動力学の観点からのフィラー充填ゴムの力学特性の発現メカニズムを紹介します。


1.タイヤ開発における分子動力学シミュレーションの位置づけ
 1-1 タイヤ開発及び材料開発とCAE

2.フィラー充填ゴムの力学特性
 2-1 フィラー充填ゴムの力学特性

3.粗視化分子動力学から考えたフィラー充填ゴムの力学特性発現メカニズム
 3-1 ポリマーネットワークと力学特性の関係
  3-1-1 繰り返し変形下でのポリマーネットワークの変化と力学特性の関係
 3-2 フィラーと力学特性の関係
  3-2-1 フィラーモルフォロジーの影響
  3-2-2 フィラー径の影響
  3-2-3 フィラー・ポリマー間の相互作用の影響

【質疑応答】
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【13:50~15:20】

3.くりこみ群分子動力学法を用いた高分子シミュレーション

住友重機械工業(株) 技術研究所 ソリューショングループ グループリーダ 理事 市嶋 大路 氏

 
【講座概要】

高分子が持つ"からみつき"は、エントロピー弾性の元であり、高分子特有な現象を引き起こす。
連続体近似を行う構成方程式では、からみつきは再現できないと考えられる。
一方、分子動力学法はからみつきに起因する現象を再現できることが確認されている。
しかし、マクロスケールへの展開が容易ではない。
そこで、くりこみ群を分子動力学法へ適用することにより、分子動力学法の利点を全て保持した上で、マクロスケールの分子動力学計算が可能となる。
これがくりこみ群分子動力学法である。
再現が不可能と信じられていたバラス効果やワイゼンベルグ効果が再現された。
本講座では、くりこみ群の考え方と高分子への適用方法について解説を行う。
また、バラス効果の再現動画と重合度依存性について調べた結果を報告する。


1.はじめに-高分子の性質-

2.高分子くりこみ群分子動力学法
 2-1 粗視化分子動力学法
 2-2 高分子に対するくりこみ群の導出

3.くりこむ群の検証
 3-1 非ニュートン流れ
 3-2 温度特性-WLF則
 3-3 高分子特有の現象の再現-バラス効果
 3-4 事例紹介(許可申請次第、場合により取り下げ)

4.まとめ


【質疑応答】
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【15:30~17:00】

4. 産業用高分子のバルク及び接着界面に関する分子シミュレーション

日東電工(株) 研究開発本部 サステナブル技術研究センター 管理職研究員 薬学博士 島津 彰 氏
 
【講座概要】

分子レベルの構造と物性の関わりを知ることは、産業界における高分子系製品開発上しばしば要求される。
このような課題に対して、分子シミュレーションは有用な知見を与えてくれる。
本講座では、高分子系製品開発をターゲットとした量子化学計算、スーパーコンピュータによる大規模分子動力学法の応用事例を紹介し、企業における分子シミュレーションの使いこなしについて言及する。


1.はじめに
 1-1 高分子系製品開発に期待される分子シミュレーションの機能
 1-2 マテリアルズインフォマティックスとの関連性
                                                       
2.高分子系バルク領域を対象とした分子シミュレーションの応用事例
 2-1 ガス分離膜材料のガス拡散サイトの解析
 2-2 逆浸透膜材料の溶質拡散サイトの解析
 2-3 燃料電池電解質膜材料の分子設計

3.高分子系接着界面領域を対象とした分子シミュレーションの応用事例
 3-1 接着剤、粘着剤の界面相互作用
 3-2 粘着剤剥離過程の粗視化分子動力学法シミュレーション
 3-3 スーパーコンピュータを利用した粘着剤剥離過程の全原子系大規模分子動力学法シミュレーション

4.おわりに
 4-1 産業用高分子材料研究における分子シミュレーションの利用において留意すべきポイント
 4-2 産業用高分子材料研究における分子シミュレーションの今後への期待

【質疑応答】